伝統と鍛錬が紡ぐ 精悍な美のルーツ島に生きる沖縄空手を堪能する舞台へ(5)神谷武史×ミゲール・ダルーズ

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(全5回連載|第5回目)
10月3日から公演される「沖縄空手御庭」。
インタビュー連載・最終回は、南の小さな島・沖縄で生まれ、いまや世界に1億3千万人の愛好家がいると言われる空手のこれからについて、最後までたっぷりと語ってもらった。


「沖縄空手御庭」の名前に込めた想い

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――「沖縄空手御庭」の誕生から、舞台製作、演出とお話しを伺ってきて、沖縄に根付く空手という文化をどうやって見せて伝えていくのか、お2人の、そして皆さんの想いや葛藤が良くわかりました。

ダルーズこの「沖縄空手御庭」というタイトルを見て、(見た人は)『ガーデンってなに?』ってなると思うんですよね。沖縄には戦後直後まで“道場”というものはなくて、みんな庭で稽古してた。空手のための場所じゃなくて、自分が住んでいる環境の中で空手をやる。世界の色んな所に空手はあるけど、この沖縄という場所で生まれて、今もこの島に生きている文化があって、それをガーデンに入ることで体感できる。名前には、そういう意味が込められています。

――“沖縄空手のルーツ”としての「御庭(ガーデン)」なんですね。

ダルーズ観客は会場に入って舞台の上に「御庭」を見るんだけど、実はこの「御庭」は沖縄そのものを指してるとも思うんですよ。


沖縄で舞台を見た人に、荷物にならないお土産を

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神谷観光客の方々は、わざわざお金をかけて沖縄に来ているわけですから、この舞台を見てお店で買うお土産とは違う“手荷物にならない感動というお土産”を持ち帰って欲しいんです。それで沖縄っていう島には空手を生かした舞台があったよって言ってもらえたら、なんかいいじゃないですか。

――持ち帰れないと、また来て・見たくなりますしね(笑)。

神谷そうですね(笑)。沖縄空手会館ができたことで、これから空手はあらゆる方向性を示していかなければいけない時なので、これもひとつのチャレンジかなと思っています。


実現した10年越しの想い

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ダルーズ演出家の富田めぐみさんとも、会うたびに本物の舞台をやりたい、本物の空手を見せたいってずっと言ってて。

神谷もう10年以上ね。

ダルーズで、やっとやることになった。

――10年越しの想いが1つの作品になって、いよいよお披露目になると。

神谷ミゲールさんは、もう毎回泣くはずよ(笑)。

ダルーズ泣くのか、大丈夫かよぉ~って震えるか(笑)。

――(笑)。ますます舞台を見た人の反応が楽しみですね!

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――では最後に、舞台を見に来る皆さんへメッセージをいただけますか?

神谷当然ですが、ここではここでしか見れない舞台を作ります。それは繋ぐ想いだったり、これまでの感謝であったり、そういうものが表現できる空間にしたいなと思います。・・・こうご期待!ということで(笑)。

ダルーズ空手文化が根付く沖縄というガーデンで、楽しく入れる、楽しく見られる舞台にしていきますので、気軽に空手というものを体感しに来てください。盛り上がりをみせる空手のその根っこには何があるのかを感じる、そして沖縄県民の皆さんには空手に誇りを感じる機会になって欲しいです。

――公演を本当に楽しみにしています。貴重なお話をありがとうございました。


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プロフェッショナルたちの技と魂が結集し、ひとつの舞台を作り上げる。そこには沖縄で息づく伝統文化への深い敬愛、そして伝統が紡ぎだす“これから”が詰まっていた。

インタビューでは終始、力強く、そして穏やかに語っていた神谷氏とダルーズ氏。その姿は、空手の鍛錬と礼儀作法に裏打ちされた内面の強さを感じるさせるような、凛として美しいものだった。

空手ファンも、空手を良く知らない人も、きっと何かを感じて、持ち帰ることができる舞台。Ship of the Ryukyu2018「沖縄空手御庭」が私たちに教えてくれる、この島の伝統と誇りを、ぜひ多くの人に肌で感じてもらいたい。

(インタビュアー・構成/宮島美夕夏)

※公演スケジュール・チケット等の詳細はShip of the Ryukyu2018の公式HPをご確認ください。